大分弁の「どっこんいかんで」は、
相手を引き止めたいときに自然と出てくる言葉です。
意味としては 「どこにも行かないで」 に近く、
お願い・心配・甘えの気持ちがやさしく混ざった表現になります。
この記事では、
- 大分弁「どっこんいかんで」の意味
- 日常での使い方・生活感のある例文
- 感情のニュアンスや地域差
をまとめて紹介します。
大分弁「どっこんいかんで」とは?
大分弁の どっこんいかんで は、
「どこにも行かないで」/「ここにいてほしい」
という意味で使われる言葉です。
- 主に:家族・恋人・身近な人に対して使う
- 場面:別れ際/心配なとき/甘えたいとき
命令ではなく、
相手を思う気持ちがにじむお願い表現です。
「どっこんいかんで」の意味
どっこんいかんで=どこにも行かないで
言葉の分解イメージ👇
- どっこん → どこにも
- いかん → 行かない
- で → ~して(お願い)
強く止めるというより、
「そばにおってほしい」気持ちが前に出る言い方です。
生活感のある例文【会話形式】
日常会話での使い方
「もう遅いけん、今日はどっこんいかんで。」
「具合わるそうやけん、どっこんいかんでな。」
「ちょっと話したいけん、どっこんいかんで。」
シチュエーション別
- 家族
- 「雨降りよるけん、どっこんいかんで。」
=心配からの引き止め。
- 「雨降りよるけん、どっこんいかんで。」
- 恋人・パートナー
- 「今日は一緒におりたいけん、どっこんいかんで。」
=やさしい甘え。
- 「今日は一緒におりたいけん、どっこんいかんで。」
- 子どもへの声かけ
- 「暗くなるけん、どっこんいかんで。」
=叱るより先に気遣う言い方。
- 「暗くなるけん、どっこんいかんで。」
※ 強い禁止ではなく、感情がやわらかいのが特徴。
かぼみ目線の一言コラム
かこの大分弁… 書いていて気がついたけど、
A「どっこんいかんで!(どこにもいかないで)」
B「どっこんいかんで!(どこにもいかないよ)」
と、この言葉のイントネーションの違いだけで、 会話が成立しちゃうっちゃ。

地域差・似た言い回し
大分弁「どっこんいかんで!」は、「どこにも行かないで!」「行くな!」という意味で、県内全域で通じる代表的な表現です。
地域差としては、場所を指す際に「どこにも」の意味で「どっこんじょ」や「どこんじょ」が使われることも多く、特に豊肥地区などで聞かれます。しかし、意味やニュアンスに大きな違いはなく、親しい相手への強い引き止めとして共通して使われます。
似た大分弁
- ここにおっちょって:
→ その場にいてほしいとき。 - はよ帰りよ:
→ 遠回しに引き止める表現。
関連大分弁
- おるん?(いるの?)
- おらんで(いないよ)
- なんち?(なんて言った?)
まとめ|「どっこんいかんで」はやさしい引き止めの大分弁
- 「どっこんいかんで」=どこにも行かないで
- 心配・お願い・甘えが自然に混ざった表現
- 家族や身近な人に対してよく使われる
- 命令にならず、気持ちが伝わりやすい
