県南では通じにくい?「うたちい」の地域差をコメントから追う

「うたちい」は、まず核にあるのが 「汚い(不潔・触りたくない)」 という意味。

そこから派生して、地域や人によって 「きたないことする(ずるい/卑怯)」「うっとうしい・面倒」「みっともない/だらしない」「嫌だ(かなわん)」 みたいに広がって使われることがある——そんなタイプの大分弁でした。

今回は、いただいたコメントをもとに 意味の中心・地域差・使いどころを整理します。

うたちい とは?意味と使い方

まず一番多い意味:汚い/不潔(触りたくないレベル)

コメントで一番多かったのがこれ。

きっさねぇ(きさねぇ)」と同格・言い換え扱いする人もいました。

  • うたちぃ〜!(汚い〜!)
  • 虫の死骸、うたちいちゃ触るな!
  • 客のゲロ掃除せにゃならんのか…うたちーじ かなわんわ!(=嫌だ/勘弁)

体感としては「汚い」より “生々しい不潔さ” に寄る、って声があり、刺さる言葉っぽいです(「言われたくない言葉」も)。


派生①:きたないことする(ずるい/卑怯/せこい)

「汚い(不潔)」から自然に伸びるやつで、人・行動に向きやすい。

  • 「おまえ、うたちい事すんな!(=きたない/ずるいことするな)」
  • 「割り勘のとき一銭も出さんかった…銭に うたちぃー奴じゃなぁ」

派生②:うっとうしい/面倒/イラつく(少数派)

「梅雨時なんかに うたちいのぅ〜」みたいな声や、

「相手がぐずぐずしていてイラっとするときに使う」系もありました。

※この意味は全体の多数派ではないけど、“不快”という共通軸でつながってる感じです。


派生③:みっともない/だらしない(人・状態)

「うたちい人」「だらしない」みたいに、人格・態度に寄せる使い方。

人に向けるとわりと強いので、

「うたちいこと言うな/するな」みたいに 行動へ向ける方が角が立ちにくい、という印象でした。


SNSのコメント欄からの分析(ざっくり集計)

※Threds、Facebook、Xで質問をして、コメントいただいたものを集計しています。

意味の出現傾向

  • 「汚い/不潔」系:いちばん多い(体感で約半分)
  • 「初耳/知らない」系:次に多い(2割弱くらい)
  • 「ずるい/卑怯(きたないことする)」系:少数(ただし印象は強い)
  • 「みっともない/だらしない」系:少数
  • 「うっとうしい/面倒」系:少数

→ 結論として、意味の中心は 「汚い(不潔)」

そこから「きたない行動」「不快」「だらしなさ」へ広がるタイプ、と言えそうです。

地域差の傾向(コメント由来)

  • 県北・国東寄り(中津/宇佐/豊後高田/国東/日出/山香など)
    → 「使う」「よく聞く」が目立つ ※「うだちい」と濁る言い方(中津)も話題に。
  • 県南(佐伯・蒲江など)
    → 「使わない」「聞いたことない」がはっきり多い
  • 大分市内
    → 「知らない」「ほとんど聞かない」が多め
  • 豊肥
    → 「自分は使わない(でも寮で県北の人が言ってた)」みたいな“接触”の話が出る
  • 臼杵
    → 「馴染みない」派が多い一方で「子どもの頃に友達が使ってた気がする」もあり

発音・バリエーション

  • うたちい/うたちぃ(基本形)
  • うだちい(濁る言い方がある:中津方面)
  • うたぁーちぃ!(強調・最悪レベルの汚さ)

近い言葉(言い換え・周辺語)


まとめ

  • 「うたちい」の中心は 汚い/不潔(触りたくない・近寄りたくない)
  • そこから派生して ずるい(きたないことする)/うっとうしい/みっともない(だらしない)/嫌だ(かなわん) に広がることがある
  • 地域差は 県北・国東寄りで濃く、県南や大分市では「知らない」声が多め という傾向

言い切り文(結論):

普段は「汚い(不潔)」がいちばん自然で、

「きたないことする」「みっともない」「うっとうしい」みたいに“不快さ”を強く言いたいときに「うたちい」が効く——そんな感覚で押さえるとズレにくいです。