大分で多かった「ぎっこんばったん」と、その地域差
子どもの頃、シーソーのことを何て呼びよったかって、意外と地域差が出る話やね。
大分では「ぎったんばったん」みたいな言い方があるらしい、という話から集めてみたら、実際には
- ぎっこんばったん
- ぎったんばっこん
- ぎっこんばっこん
- ぎったんばったん
- ぎっこしゃんばっこしゃん
など、かなりバリエーションがありました。
しかも面白いのが、県内で少しずつ違ううえに、福岡・宮崎・愛媛・長崎など近県にもかなり広くあること。
つまり、「大分だけの特別な方言」というより、大分でもよく使われていた、昔ながらの呼び名として見るのが自然そうです。
いちばん多かったのは「ぎっこんばったん」

今回いちばん多く出てきたのは、やっぱり 「ぎっこんばったん」 でした。
- 大分市
- 別府
- 九重
- 県南の一部
- 由布寄り
- そのほか県内各地
で、かなり自然に出てきた印象です。
「シーソー」と言うより前に、まずこれで覚えた、という人も多くて、
子ども時代の体感に近い名前なんやろうなと思います。
「ぎったんばっこん」もかなり強い

「ぎっこんばったん」と並んで多かったのが、ぎったんばっこん 系。
- 日出町
- 津久見
- 大分市東部
- 県南の一部
あたりで、この形が出ていました。
同じ遊具を指しているのに、
- ぎっこん
- ぎったん
の前半が揺れたり、
- ばったん
- ばっこん
の後半が揺れたりするのが面白いところ。
音の違いはあるけど、どれも シーソーの上下運動の擬音っぽさ は共通しています。
さらに細かい派生形もある
少数派や局地っぽいものも含めると、こんな形もありました。
- ぎっこんばっこん
- ぎったんばったん
- ぎっこん!ばっこん!
- ぎつこんばつたん
- きったんばったん
- ぎっこしゃんばっこしゃん(日田の証言あり)
- ギットんバットン
- ギッチョンバッコン
このへんになると、地域差だけじゃなくて、家の中の言い方・幼児語っぽい崩れ方も入っていそうです。
特に 「ぎっこしゃんばっこしゃん」 はかなり特徴的で、日田の家のことばとして残っていた可能性があります。
こういう長めの形は、昔の子ども語っぽくて味があります。
地域差はどう見える?

今回の声をざっくり整理すると、こんな傾向が見えました。
大分市・別府周辺
- ぎっこんばったん
- ぎったんばっこん
の両方が見られる。
同じ市内でも家庭差がありそうです。
日出・杵築寄り
- ぎったんばっこん
- ぎったんばったん
寄りの印象。
東側では「ぎったん」系がやや強めかもしれません。
津久見・県南の一部
- ぎったんばっこん
- ぎっこんばったん
が混在。
県南でも一つにまとまるわけではなさそうです。
日田
- ぎっこんばっこん
- ぎっこしゃんばっこしゃん
など、少し独特な形が見えました。
県内共通に近い印象
全体で見ると、やっぱり
「ぎっこんばったん」系がいちばん広く通じそうです。
世代差もありそう

ここもけっこう大事なポイント。
コメントでは、
- 「幼稚園まではそう言ってた」
- 「その後はシーソーになった」
- 「小学生になる頃にはシーソーだった」
- 「孫に向かって言ってた」
みたいな声があって、
古い呼び方としては残ってるけど、成長するにつれて“シーソー”に置き換わった人も多そうでした。
つまり、
- 祖父母世代・親世代 → ぎっこんばったん系が自然
- 子ども時代の遊び言葉 → ぎっこんばったん系
- 学校・公園の一般語 → シーソー
みたいな二層構造がある感じです。
これは方言?それとも幼児語?
ここは面白いところで、厳密には 「大分だけの方言」と言い切るのは難しそう です。
というのも、今回の声だけでも
- 福岡
- 北九州
- 長崎
- 宮崎
- 熊本県北
- 愛媛南予
- 佐賀
- 北海道
- 愛知
- 三重
など、県外でもかなり似た言い方が出てきました。
なので、「ぎっこんばったん」は
広い地域にある昔ながらの幼児語・擬音語っぽい呼び方で、
その中で大分にも自然に根付いていた、という見方がいちばんしっくりきます。
シーソー以外の遊びにも使っていた?

これも興味深い点で、地域によっては「ぎっこんばったん」が遊具の名前だけじゃなく、遊びの動きそのものを指していたようです。
たとえば、
大人が仰向けになって足に子どもを乗せて上下させる遊びを、同じく「ぎっこんばったん」と呼んでいた、という声もありました。
つまりこれは、
“シーソー”の正式名称というより、上下するあの感じ全体についた名前
と考えると分かりやすいです。
まとめ
大分でシーソーを何て呼ぶかというと、いちばん多かったのは 「ぎっこんばったん」。
ただし実際には、
- ぎったんばっこん
- ぎっこんばっこん
- ぎったんばったん
- ぎっこしゃんばっこしゃん
など、かなり細かい地域差・家庭差がありました。
そして大事なのは、これは大分だけの特別な言い方というより、
近県にも広くある、昔ながらの擬音語的な呼び方らしいこと。
その中で、大分では今も「懐かしい呼び方」としてしっかり記憶に残っちょる、という感じやね。
シーソーって言うより「ぎっこんばったん」の方が、
遊具そのものより子どもの頃の空気まで一緒に思い出せる。
そういう言葉かもしれません。
※この記事は、SNSで寄せられた「シーソーの呼び方」の思い出や地域差の声をもとに整理したものです。
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