【大分弁】あおのきとは?意味・使い方・例文まとめ|かぼみの大分弁講座

大分弁の「あおのき」は、仰向けという意味で使われる言葉です。

顔やお腹を上に向けて寝転がっている状態を表します。

大分の方言資料では確認できる言葉ですが、うち自身はあまり馴染みがなく、現在どの地域・世代で使われているのかは、まだ気になるところ。

また「あおのき/あおのけ」に近い形は古くからあり、大分だけに限られた言葉ではありません。

この記事では、

  • 大分弁「あおのき」の意味
  • 生活感のある使い方・例文
  • 標準語との違い
  • 地域差

をまとめて紹介します。


大分弁「あおのき」とは?

大分弁の「あおのき」は、

仰向け

という意味です。

つまり、背中を下にして、顔を上に向けた状態のこと。

「ひっくり返って、あおのきになった。」
=ひっくり返って、仰向けになった。

のように使います。

「あおのきになって寝る」のように、寝ている姿勢を表す時にも使える言葉です。

反対に、お腹を下にして寝る「うつ伏せ」とは逆の状態です。


「あおのき」の意味【大分弁 → 標準語】

あおのき=仰向け

ニュアンスのポイント

  • 顔やお腹を上に向けた状態
  • 背中を床や地面につけている姿勢
  • 「あおのきになる」のように使う
  • 寝る時や、転んだ時などにも使える
  • 大分の方言資料では確認されている
  • 現在の県内での使用地域・世代には、まだ確認したい部分がある

「畳にあおのきになって寝ちょった。」
=畳に仰向けになって寝ていた。


生活感のある例文【意味が分かる形】

「ひっくり返って、あおのきになった。」
=ひっくり返って、仰向けになった

「畳にあおのきになって寝ちょった。」
=畳に仰向けになって寝ていた

「あおのきになって、ちょっと休んじょった。」
=仰向けになって、少し休んでいた

シチュエーション別

  • ごろっと寝転がって

「あおのきになって寝たら気持ちええなぁ。」
=仰向けになって寝たら気持ちいいね

  • 子どもがひっくり返って

「転んで、あおのきになっちょる。」
=転んで、仰向けになっている

  • 畳や床で休んで

「そこであおのきになって休みよった。」
=そこで仰向けになって休んでいた

「あおのき」は、何か特別な動作を指すというより、人がどんな向きで寝たり倒れたりしているかを表す言葉です。


標準語との違い

  • 標準語:仰向け
  • 大分弁:あおのき

意味としては、標準語の「仰向け」とほぼ同じです。

「仰向けになる」

が、

「あおのきになる」

となります。

標準語では「仰向け」という言葉を使いますが、「あおのき」は知らない人が聞くと、

「あお? のき?」

と、すぐには意味が分からないかもしれません。

ただ、「あおのき」は大分で突然生まれた特殊な言葉というわけではなく、「あおのき/あおのけ」に近い形は古くから日本各地に見られる言い方でもあります。

そのため、「大分だけの独自方言」とするより、古い言葉の形が大分にも残っていると考える方がよさそうです。


かぼみ目線の一言コラム

「あおのき」は資料では見かけるんやけど、うちはあんまり馴染みがない言葉なんよね。

「仰向け」なら普通に分かるけど、


「あおのきになっちょる」


っち言われたら、


「そういう言い方もあるんや!」


っちなる。


こういう時に気になるのが、

「大分弁として資料にはあるけど、今もみんな使いよるん?」

というところ。

方言って、資料に載っちょる=県内みんなが今も使いよる、とは限らんのよなぁ。

「あおのき」も、どの地域・どの世代に残っちょるのか、実際の声をもっと集めてみたい言葉です。


地域差

大分弁:地域差

大分弁の「あおのき」は、「仰向け/上を向いた状態」という意味で使われる言葉。

「ひっくり返って、あおのきになった」
「あおのきぃ寝らんと苦しいじゃろうがえ」

今回のコメントを見ると、県内共通というより、地域によって呼び方がかなり違うみたい。

臼杵では、祖母から「あおのきぃ寝らんと」と言われよったという具体的な記憶があり、県南からも「あおのき使う」という声があった。

一方、豊後大野では、昭和一桁生まれの父親世代が
「おおのき」
と普通に言いよったという話も。

日田ではさらに形が変わって、
「おおねく」
という言い方があるそう。

「おおねち、つづはく」
=上を向いて唾を吐く

という言い回しも寄せられた。

そして佐伯からは、
「あーぬく」=仰向け
「くずぬく」=うつ伏せ

という、かなり違う呼び方も出てきた。

反対に、大分市では「初めて聞いた」、別府生まれ・大分市在住の人からも「使ったことがない」という声があり、「あおのき」が県内どこでも通じるわけではなさそう。

同じ「仰向け」でも、

臼杵・県南では「あおのき」
豊後大野では「おおのき」
日田では「おおねく」
佐伯では「あーぬく」

と、似た形とまったく違う形が入り混じっちょるのが面白いところ。ただ、まだコメント数は限られるけん、市町村できれいに線引きするより「こういう呼び方の例がある」くらいに見た方がよさそうやね。

豆知識として、「あおのき」は実はかなり古い言葉。昔の日本語にも「仰向け」の意味で「あおのき」があり、鎌倉時代の文献にも用例が残っちょるんよ。つまり“大分だけで生まれた方言”というより、昔の日本語が地域に残った言葉の一つなのかもしれんね。

今では「仰向け」が普通やけど、昔は県内だけでもいろんな言い方があったみたい。

こういう“体の向き”を表す生活語は、じいちゃん・ばあちゃん世代の言葉を聞くと、まだまだ違う形が出てきそうやね😊


関連大分弁


まとめ

  • 「あおのき」=仰向け
  • 背中を下にして、顔やお腹を上に向けた状態を表す
  • 「あおのきになる」のように使う
  • 「ひっくり返って、あおのきになった」という使い方ができる
  • 大分の方言資料で確認されている言葉
  • 現在の県内での細かな使用地域・世代差は、まだ確認したい部分がある
  • 「あおのき/あおのけ」に近い形は大分以外にも残っている
  • 大分独自というより、古くからある言い方が大分にも残った言葉として見るのがよさそう

かぼみの大分弁講座では、
「あおのき」のように、資料には残っちょるけど今どこで使われよるんか気になる大分弁も、これから実際の声を集めながら一つずつ丁寧に残していきます。


▶︎ 大分弁の一覧はこちら