大分弁の「まてぇ」は、のろい/のんびりしたという意味で使われる言葉です。
動きがゆっくりしていたり、なかなか先に進まなかったりする人や様子に対して使われます。
ただ「のんびりしている」というだけでなく、場面によっては「遅い」「もたもたしている」といった、少し否定的なニュアンスを含むこともあります。
この記事では、
- 大分弁「まてぇ」の意味
- 生活感のある使い方・例文
- 標準語との違い
- 地域差
をまとめて紹介します。
大分弁「まてぇ」とは?

大分弁の「まてぇ」は、
のろい/のんびりした
という意味です。
たとえば、
「そげなまてぇ歩きじゃあ、かきあわん。」
=そんなのんびりした歩き方では、間に合わない。
というように使います。
人の動きや行動がゆっくりしている時に、
「まてぇなぁ。」
と言えば、
「のろいなぁ」
「のんびりしちょるなぁ」
といった感じです。
単純に穏やかな性格をほめる「のんびり」とは少し違い、急いでほしいのに動きが遅い時などに出やすい言葉です。
「まてぇ」の意味【大分弁 → 標準語】

まてぇ=のろい/のんびりした
ニュアンスのポイント
- 動きや行動が遅い
- ゆっくりしすぎている
- 「もたもたしている」に近くなることもある
- 人だけでなく、歩き方や作業の様子などにも使える
- 言い方や場面によっては、軽い苛立ちやからかいを含む
「そげなまてぇ歩きじゃあ、かきあわん。」
=そんなのんびりした歩き方では、間に合わない。
生活感のある例文【意味が分かる形】
「まてぇなぁ、はよしよ。」
=のんびりしてるなぁ、早くしよう
「そげなまてぇ歩きじゃあ、かきあわん。」
=そんなゆっくりした歩き方では、間に合わない
「あん人、しんけんまてぇなぁ。」
=あの人、すごくのんびりしているね
シチュエーション別
- 出かける前になかなか準備が終わらない人に
「まてぇなぁ、もう行くで。」
=のんびりしてるなぁ、もう行くよ
- 急いでいるのにゆっくり歩いている人に
「そげなまてぇ歩きじゃあ、かきあわんで。」
=そんなゆっくりした歩き方じゃ、間に合わないよ
- 作業がなかなか進まない様子を見て
「今日は、いつもよりまてぇなぁ。」
=今日は、いつもよりゆっくりだね
「まてぇ」は、「ゆっくり」という事実だけでなく、“もうちょっと早うしてほしい”という話し手の気持ちが混ざることもある言葉です。
標準語との違い
- 標準語:のろい/のんびりした/動きが遅い
- 大分弁:まてぇ
標準語の「のんびり」は、
「のんびりした休日」
「のんびりした性格」
のように、良い意味でも使えます。
一方の「まてぇ」は、
「動きが遅い」
「なかなか進まない」
「もたもたしている」
という場面で使われることがあり、やや否定的なニュアンスを持つ場合があります。
たとえば、
「のんびりした人やなぁ」
よりも、
「まてぇなぁ」
の方が、
「もうちょっと早うしてくれんかなぁ」
という気持ちが入りやすい感じです。
ただし、強い悪口というより、家族や知り合い同士で軽く言うような場面もあります。
かぼみ目線の一言コラム
「まてぇ」っち、意味だけ見たら「のんびり」なんやけど、
「のんびりしててええなぁ」
というより、
「もう〜、まてぇなぁ😂」
みたいな使い方の方が想像しやすいんよね。
急いじょる時に、前の人がゆ〜っくりしよったら、
「まてぇなぁ〜」
っち言いたくなる感じ。
「のろい」ほど強く言わんけど、ただの「のんびり」よりはちょっとツッコミが入っちょる。
こういう標準語にすると一語では微妙に雰囲気が抜ける言葉も、方言のおもしろいところやなぁ
と思う。

地域差

大分弁の「まてぇ」は、「のろい/のんびりした」という意味で使われる言葉。
「そげな、まてぇ歩きじゃ間に合わんで」
「あん人、まてぇなぁ」
みたいに、動作が遅かったり、要領があまり良くなかったりする人に使われるんよね。
今回のコメントを見ると、九重では40代でも「普通に使っていた」、佐伯からも「よく使う」という声があり、県北・大分市・別府などでも子どもの頃から聞いたという人が多かった。
ただし、地域によって少し意味が違うのが面白いところ。
大分市や県北では、
「どんくさい」
「とろい」
「要領が悪い」
「ドジ」
といったニュアンスの声が多く、大分市では昭和40年代の子どもたちも普通に使いよったという話があった。
一方、日田ではもっと強く、
「まてぇ=馬鹿/頭が悪い」
という感覚があるみたい。
「そげなまてぇこつ言いなんな!」
=そんな馬鹿なこと言わないで!
「うわ、まてぇこつした〜」
=馬鹿なことした〜
のように、人だけじゃなく「考え・行動」にも使われるんやね。
そして宇佐や国東方面からは、
「まてぇ」より
「まぁ〜てぇ/まぁてぇ」
と伸ばして言うという声も。
つまり県内では、同じ「まてぇ」系でも、
「のんびり・とろい」
↓
「どんくさい・要領が悪い」
↓
「馬鹿・頭が悪い」
と、地域や場面によって強さに幅があるみたい。
豆知識として、大分の方言資料にも「まてぇ=のろまな・のんびりした」と記録されちょる。一方、お隣の福岡県大任町では「まてえ=馬鹿な・知恵なし」と紹介されていて、日田の使い方にも近いんよ。
同じ言葉でも、県内を東西に移動すると意味の強さが変わる――。
「まてぇ」は単なる“ゆっくりした人”から、場合によってはかなり強めの悪口にもなるけん、使う時は声の調子と相手に注意した方がよさそうやね😂
関連大分弁
- まどろしい(もどかしい/じれったい)
- よだきい(めんどくさい/気が進まない)
- ちいと(少し)
まとめ
- 「まてぇ」=のろい/のんびりした
- 人の動きや行動がゆっくりしている時に使う
- 「そげなまてぇ歩きじゃあ、かきあわん」という使い方がある
- 単なる「のんびり」より、「遅い」「もたもたしている」に近くなる場合がある
- 「まてぇなぁ」のように、軽い苛立ちやツッコミを込めて使うこともある
- 大分の方言として確認されている
- 福岡にも「まてー」という近い言葉がある
- 大分県内の細かな地域差・世代差については、さらに実際の声を集めたい
かぼみの大分弁講座では、
「まてぇ」のように、標準語にすると似た言葉はあっても少しニュアンスが違う大分弁も、これからも一つずつ丁寧に残していきます。
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