【大分弁】「よだきい」はどんな時に使う?

風呂・家事・仕事・草むしり…生活感が出すぎる大分弁の例文集
大分弁「よだきい」は、例文にすると生活が見える

大分弁の中でも、かなり有名な言葉のひとつが
「よだきい」

意味としては、

  • 面倒くさい
  • だるい
  • 気が進まん
  • やる気が出らん
  • できれば動きたくない

あたりに近い言葉です。

でも「よだきい」は、意味だけ説明するより、
実際の例文で見た方が一気に伝わる言葉でもあります。

「風呂入るんがよだきい」
「晩ごはん作るんがよだきい」
「草むしりがよだきい」
「仕事行くんがよだきい」

こうやって並べると、
大分県民の日常にじわっと入り込んでいる感じが見えてくるんよね。

今回は、いろいろな“よだきい場面”をもとに、
大分弁「よだきい」の使い方を整理してみます。


1)朝からもう「よだきい」

まず多かったのが、
朝起きる時点ですでによだきい という使い方です。

たとえば、

「朝起きるんよだきぃ」
「仕事行くんよだきぃ」
「雨が降るだけで、朝起きることから何もかもよだきい」

という感じ。

朝の「よだきい」は、
単に眠いだけではありません。

起きんといけん。
準備せんといけん。
仕事にも行かんといけん。
でも、体も気持ちも動かん。

その全部がまとまって、
「あぁ、よだきい」
になるんよね。


2)家事はだいたい「よだきい」

家の中の用事も、かなり“よだきい”が出やすい場面です。

「もう家事の全てがよだきぃ」
「作るのもよだきーけど、食うのもよだきぃ」
「片付けるんがよだきい」
「晩ごはん作るんがよだきい」

家事は、やれば終わる。
でも、やるまでがしんけん重い。

特にごはんを食べたあとなどは、

「今、ごはん食べたばかりじ、よだきいけんテレビ見ちょる」

みたいな空気になります。

大分弁の「よだきい」は、
怠けたいというより、
体が一回止まったあと、もう一度動き出すのがしんどい
という感じにも合う言葉です。


3)草むしり・剪定・外仕事はかなり強い「よだきい」

今回、生活感が強かったのが、
草むしり・木の剪定・草刈り などの外仕事です。

「草むしりと木の剪定だね」
「準備、作業、後片付け、全部よだきいな」
「外暑いにかぃ、草刈りよだきぃ」

これはかなり分かりやすい“よだきい”です。

外は暑い。
虫もおる。
始めるまでが重い。
やり始めてもきつい。
終わったあとの片付けもある。

つまり、草むしりや草刈りは
始まる前から終わったあとまで全部よだきい
ということです。


4)仕事・残業・会合も「よだきい」

仕事関係でも、「よだきい」はよく出てきます。

「残業するのがよだきい」
「今日の会合、よだきいなぁ」
「銭ならん仕事じゃあき、よだきいのお」
「上司が業務のことで色々言いよったわ。よだきぃーでなぁ」

ここでの「よだきい」は、
単に体が疲れているだけではなく、
気持ちが乗らない仕事・長い話・割に合わない用事 にも使われています。

やらんといけんのは分かっちょる。
でも、気が進まん。
できれば避けたい。
けど、結局やる。

この感じが「よだきい」にぴったりなんよね。

また、仕事そのものだけではなく、職場の人間関係が原因で
「仕事行くのがよだきい」
になることもあります。

仕事量が多いからよだきい。
上司や相手とのやり取りがよだきい。
職場に行く前から気が重い。

このあたりを見ると、仕事で使う「よだきい」は、
単なる疲労ではなく、気持ちの負担まで含んでいることが分かります。


5)「よだきい」と言いながら、結局やる

今回かなり大分らしいと思ったのが、
よだきいと言いながらも、ちゃんとやる という空気です。

たとえば、

「〇〇やっといちょくれ!」
「なにえ? あぁもぅよだきいのう……」

などと言いつつ、
やることはちゃんとやる。

これはかなり大事なポイントです。

「よだきい」は、
必ずしも「やらない」という意味ではありません。

むしろ、
やるけど、気持ちは乗ってない
やるけど、ひとこと言わせてほしい
という時に出る言葉でもあります。

大分県民の「よだきい」は、
行動拒否ではなく、
一回ぼやいてから動くための言葉なのかもしれません。


6)出かける・移動するのも「よだきい」

移動や外出にも「よだきい」はよく合います。

「雨降りん中、買い物行くのよだきぃ」
「遠出しよっち、高速走りよったら大渋滞。一寸ずりじ、よだきぃ」
「出かけるんがよだきい」

特に雨の日の買い物や、渋滞中の移動は、
かなり“よだきい濃度”が高いです。

出かける準備がよだきい。
車に乗るのもよだきい。
渋滞で進まんのもよだきい。
帰ってきて片付けるのもよだきい。

外出は楽しい時もあるけど、
その前後に発生する細かい面倒さが、
全部「よだきい」になりがちです。


7)人間関係にも出る「よだきい」

少し笑ってしまうけど、リアルだったのが、
人間関係で出る「よだきい」です。

「ダンナと話すんがよだきい」

かなり強い一言ですが、
言いたいことは分かる人も多いかもしれません。

「話すのが嫌い」というより、
今は説明する気力がない。
受け答えするのがしんどい。
やり取りそのものが重い。

そんな時の「よだきい」です。

最近らしい使い方としては、SNSでのやり取りにも「よだきい」は出てきます。

たとえば、
SNSでつまらん人にウザ絡みされて、よだきかったけんブロックした
というような使い方です。

これはかなり現代的な“よだきい”です。
作業が面倒というより、
相手をする気力がない。
説明するのも反応するのも重い。
もう関わること自体がよだきい。

そう考えると、「よだきい」は家事や仕事だけでなく、
人間関係やSNS疲れにも使える言葉なんやと思います。

「よだきい」は、作業だけでなく、
人と関わる気力が残っていない時にも出る言葉なんやね。


8)お金や支払いにも「よだきい」

ちょっと面白かったのが、
お金に関する「よだきい」です。

「一万円もするん? 高けぇなぁ! ちょっとそれじゃあよだきいなぁ」
「いっぺんに払うのよだきいけん、3回くらいに分けちくれん?」

ここでの「よだきい」は、
面倒くさいというより、
気が重い・負担が大きい・できれば避けたい
に近い感じです。

高い金額を見て、
「あ、それはちょっとよだきいな」
となる。

この使い方を見ると、
「よだきい」は作業だけでなく、
心理的な負担にも使える言葉だと分かります。


9)「よだきい」は考えすぎると、さらによだきくなる

今回、かなり名言っぽかったのが、

「よだきぃ〜よだきぃ〜っち思うけん、よだきゅ〜なるんよ」

という考え方です。

これは本当にそうかもしれません。

やる前から
「よだきい」
「よだきい」
「よだきい」
と思い続けると、ますます体が動かんくなる。

でも逆に、
一回「よだきい」と口に出すことで、
気持ちを整理して動き出せることもあります。

つまり「よだきい」は、
動けない理由にもなるし、
動く前のため息にもなる言葉なんよね。


10)世代差もありそう

前回の実態調査でも出ていましたが、
今回も少し世代差を感じる声がありました。

「50代より上はよく使いよる」
「それより下が使いよんのは聞いたことがない」
「昔は何をするにもよだきいだったけど、今はあまり使わない」
「30くらいまで知らずに過ぎて、今は使っている」

という感じです。

「よだきい」は今でも生きている大分弁ですが、
世代や地域、家庭によって使う頻度はかなり違いそうです。

また、日田のように、子どもの頃に吉四六さんなどを通じて大分弁として聞いていた、という声もありました。

つまり「よだきい」は、
生活の中で自然に覚える人もいれば、
大分弁の代表として後から認識する人もいる言葉なのかもしれません。


11)結局、「よだきい」はどんな時に使う?

今回出てきた例文を整理すると、
「よだきい」はこんな場面で使われています。

  • 朝起きる時
  • 仕事に行く時
  • 残業する時
  • 家事全般
  • ごはんを作る時
  • 食べたあとに動く時
  • 草むしりや草刈り
  • 雨の日の買い物
  • 渋滞
  • 会合
  • 長い話を聞く時
  • 人と話す気力がない時
  • 支払いが重い時
  • SNSで絡まれた時
  • 職場の人間関係が重い時

こうして見ると、
「よだきい」はかなり守備範囲が広い言葉です。

単なる「面倒くさい」ではなく、
体の重さ、気持ちの重さ、心理的な負担、やる前のため息
まで含んでいる。

だからこそ、例文にすると生活感が出るんやと思います。


まとめ

「よだきい」は、
意味だけなら「面倒くさい」「だるい」「気が進まない」に近い大分弁です。

でも、実際の例文を見ていくと、

  • 朝起きるのがよだきい
  • 仕事に行くのがよだきい
  • 家事が全部よだきい
  • 草むしりがよだきい
  • 雨の日の買い物がよだきい
  • 渋滞がよだきい
  • 人と話すのもよだきい
  • 支払いまでよだきい

というように、かなり生活に密着した言葉だと分かります。

「よだきい」は、
やらないための言葉というより、
やる前に一回ぼやくための言葉なのかもしれません。

そして、よだきいと言いながらも、
結局ちゃんとやる。

そこまで含めて、
大分らしい「よだきい」の使い方なんやと思います。


※この記事は、SNSで集まった「よだきいの例文や使い方」に関する声をもとに整理したものです。


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