大分弁の「くじ」は、文句/不平という意味です。
「くじを言う」「くじんじょう言う」のように使われます。
コメントを見ると、今も使う人がいる一方で、「聞いたことがない」「しちくじいなら使う」という声もあり、県内でも馴染みにはかなり差がありそうです。
この記事では、
- 大分弁「くじ」の意味
- 生活感のある使い方・例文
- 標準語との違い
- 地域差
をまとめて紹介します。
大分弁「くじ」とは?

大分弁の「くじ」は、
文句/不平
という意味の名詞です。
資料でも「くじ=文句・不平」と記録されており、
「くじんじょう言う」
=文句ばかり言う
という使い方が確認されています。
実際のSNSコメントでも、
「くじんじょーいいなんな」
「くじ言わんじしごつせんか!」
「くじんじょー言うたらわぁりんで。」
など、「くじを言う」「くじんじょう言う」という形が寄せられました。
また、資料では「くじ」の由来について、古い「公事(くじ=訴訟)」から「文句・訴え」の意味へつながったと説明されています。
「くじ」の意味【大分弁 → 標準語】

くじ=文句/不平
ニュアンスのポイント
- 不満や文句を言うこと
- 「くじを言う」の形で使われる
- 「くじんじょう言う」なら「文句ばかり言う」
- 現在は知らない・使わないという人もいる
- 「くじい」「しちくじい」とは別の言葉
「くじんじょーいいなんな。」
=文句ばかり言いなさんな。
生活感のある例文【意味が分かる形】

「くじ言わんじしごつせんか!」
=文句言わずに仕事しなさい!
「くじんじょーいいなんな。」
=文句ばかり言いなさんな
「くじんじょー言うたらわぁりんで。」
=文句ばかり言ったら悪いよ
シチュエーション別
- 文句ばかり言っている人に
「くじんじょーいいなんな。」
=文句ばかり言わないの
- 仕事をしながら不満を言っている人に
「くじ言わんじしごつせんか!」
=文句言わずに仕事しなさい!
- 自分のことを振り返って
「ウチもいつもウジウジ、くじんじょう言いおんわぁ。」
=私もいつもウジウジ、文句ばかり言ってるわ
今回のコメントでは、投稿文の「くじばっかり言わんの!」よりも、**「くじんじょう言う」**という言い方が複数出ていました。
標準語との違い
- 標準語:文句/不平
- 大分弁:くじ
標準語で「文句を言う」というところを、大分弁では「くじを言う」のように表します。
また、
「くじんじょう言う」
なら、
「文句ばかり言う」
という意味です。
かぼみ目線の一言コラム
今回おもしろかったんが、
「くじ、今でも使うで」
っち人がおる一方で、
「初めて聞いた」
「しちくじいなら言うけど、くじは分からん」っち人もかなりおったこと。
しかも「くじんじょう言う」っち形になると、覚えちょる人も出てくる。
単語だけ聞くのと、昔よく聞いた言い回しの中で聞くのとでは、思い出し方も違うんかもしれんなぁ。
それと今回、特に気をつけたいのが、
「くじ」と「くじい」「しちくじい」は同じ言葉ではない
というところ。
音が似ちょるけん、つながりがありそうに見えるけど、そこは分けて残しておきたい言葉です。

地域差

大分弁の「くじ」は、「文句/不平」という意味。
「くじばっかり言わんの!」
「くじんじょう言いなんな」
「くじ言わんじ仕事せんか!」
今回のコメントを見ると、今も使う人がおる一方で、「初めて聞いた」という声もかなりあり、県内でも差が大きそうな言葉。
豊後大野では
「くじんじょう言う」
という使用例があり、津久見でも「普通に使いよったと思う」、直入では「今でも使う」という声があった。
一方、日田では「くじ」単独では使わず、
「寝くじを言う」
くらい、という話が出た。
県南でも「しちくじい/くじいなら言うけど、“くじ=文句”は分からない」という声があり、大分市でも「しちくじいは使うが、くじ単独は使わなかった」という人がおる。
つまり、「くじ=文句」が県内どこでも普通というより、一部地域や家庭・世代に濃く残っちょる言葉と見た方がよさそうやね。
そして面白いのが、
「くじんじょう」。
前に紹介した
「〜んじょう=〜ばかり」
と組み合わせると、
「くじんじょう言う」
=文句ばかり言う
になる。
大分弁同士が合体しちょる、かなり方言味の濃い言い方やね😂
豆知識として、資料では「くじ」の語源を、昔「訴訟・争い事」を意味した「公事(くじ)」に求める説が紹介されちょる。
そこから「訴え・不平を言う」ような意味につながったと考えられているんやって。
ここで注意したいのが、
「くじ」=文句・不平
「くじい」=くどい
「しちくじい」=非常にしつこい・くどい
は、音は似ちょるけど、資料上は別の言葉として扱われること。
「にくじ」や「寝くじ」もコメントには出てきたけど、少なくとも「くじ=文句」と全部まとめて考えない方がよさそう。
昔は
「またくじんじょう言いよる!」
と叱られよった人も多いんかな🤣
言葉そのものより、“じいちゃん・ばあちゃんの小言”の中に残っちょるタイプの大分弁なのかもしれんね😊
関連大分弁
- 〜んじょう(〜ばかり)
- くじい(くどい/しつこい)
- しちくじい(非常にしつこい/くどい)
「くじ」「くじい」「しちくじい」は音が似ていますが、資料では別の言葉として整理されています。
「くじ」は名詞で「文句・不平」、「くじい」は「くどい・しつこい」、「しちくじい」は「非常にしつこい・くどい」という意味です。
まとめ
- 「くじ」=文句/不平
- 「くじを言う」のように使う
- 「くじんじょう言う」=文句ばかり言う
- 豊後大野・直入・津久見などから使用例や記憶が寄せられた
- 一方、大分市・県南・日田などでは「くじ単独は使わない/分からない」という声もある
- 日田では「寝くじ」、大分市東部などでは「にくじ」という別の言葉も挙がった
- 「くじ」と「くじい」「しちくじい」は別の言葉として扱う
- 現在の使用には地域・家庭・世代による差がありそうな言葉
かぼみの大分弁講座では、
「くじ」のように、昔から残る使い方と今の地域差が見えてくる大分弁も、これからも一つずつ丁寧に残していきます。
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