大分弁の「くぜ」は、くず/余り物という意味です。
きれいに仕上がらなかった物や、割れ・切れ端など、使ったあとに残った物を指す時に使われます。
この記事では、
- 大分弁「くぜ」の意味
- 生活感のある使い方・例文
- 標準語との違い
- 地域差
をまとめて紹介します。
大分弁「くぜ」とは?

大分弁の「くぜ」は、
「くず」
「余り物」
「形が整わなかった物」
「残った細かな物」
という意味で使われます。
- 主に:食べ物・材料・作業後の残り
- 場面:せんべいの割れ/料理の切れ端/作った物の不出来な部分
単に不要なごみを指すというより、本来の形から外れた物や、使ったあとに残った物を表すことがあります。
「くぜ」の意味【大分弁 → 標準語】
くぜ=くず/余り物
ニュアンスのポイント
- 割れたり、形が整わなかったりした物
- 作業や調理のあとに残った細かな物
- 商品や完成品としては使いにくい物
- 人に向けると、かなり強い悪口になる場合がある
「割れたせんべいは、くぜにしちょこう。」
=割れたせんべいは、くずとして分けておこう。
生活感のある例文【意味が分かる形】
「割れたせんべいは、くぜにしちょこう。」
=割れたせんべいは、くずとして分けておこう
「形が悪い分は、こっちのくぜに入れちょって。」
=形が悪い分は、こちらの不出来な物の中に入れておいて
「野菜のくぜは、まとめて畑に持って行こう。」
=野菜の切れ端や余りは、まとめて畑に持って行こう
シチュエーション別
- お菓子作り
「きれいに焼けんかった分は、くぜにしちょこうか。」
=きれいに焼けなかった分は、くずとして分けておこうか
- 料理
「端っこのくぜは、みそ汁に入れたらええわ。」
=端の余り物は、みそ汁に入れたらいいよ
- 作業
「使える物と、くぜとを分けちょってな。」
=使える物と、くずとを分けておいてね
※「くぜ」は、まだ使い道がある余り物にも、使えないくずにも使われることがあり、何を指すかは場面によって変わります。
標準語との違い
- 標準語:くず/余り物/切れ端
- 大分弁:くぜ
標準語の「くず」は、壊れた物や役に立たない物を広く表します。
大分弁の「くぜ」も意味は近いですが、暮らしの中では、
「割れた物」
「形が整わなかった物」
「作ったあとに残った物」
などを、まとめて指すことがあります。
また、「余り物」といっても、必ずしも捨てる物とは限りません。
「くぜにしちょこう」と分けたあと、自分たちで食べたり、別の用途に使ったりする場合もあります。
一方、人に向けて「くぜ」と言うと、「役に立たない人」「価値のない人」のような非常に強い意味に受け取られることがあります。人を指して使うのは避けた方がよい言葉です。
かぼみ目線の一言コラム
「くぜ」って、物に使う時と、人に使う時で重さが全然違うんよね。
割れたせんべいや、野菜の切れ端に、
「これはくぜにしちょこう」
と言うくらいなら、暮らしの中の仕分けの言葉っちゃ。
でも、人に向けると急にきつい言葉になる。
昔から聞きよった言葉でも、使う相手や場面には気をつけたいなぁと思うんよ。

地域差

大分弁の「くぜ」は、「くず/余り物/出来のよくない物」を表す言葉っちゃ。
SNSのコメントを見ると、臼杵の方は割れたり形が崩れたりしたクッキーを「くぜ」と呼んだり、豊後高田では、見た目はよくなくても味には問題のない物を「くぜんじょう」と言う例があった。
農作物にもよく使われ、「出荷できない小さなさつまいも」「形の悪い野菜」など、商品としては規格外でも、家庭では普通に食べられる物を指しよったみたいやね。
日田でも年配世代が使いよったという声があり、小さな切り身ばかり入ったパックを「カレイんくぜ」と呼ぶ家庭もあるそう。
一方、県北では聞いたことがないという反応もあり、県内全域で共通する言葉というより、地域・家庭・世代によって残り方に差があるようやね。若い世代では使わなくなったものの、祖父母が不出来な農産物に使いよったという声もあった。
似た言葉として「ずくし」も出たけど、こちらは柿などが熟しすぎた状態を指すため、「くぜ」とは少し意味が違うみたい。
豆知識として、「くぜ」は必ずしも“捨てるしかない物”ではないんよね。形が悪い、割れた、小さいなど、見た目や商品価値から外れただけで、食べればおいしい物にも使われる。ただし、人に向けると「出来損ない」のような非常に強い悪口になるけん、今使うなら物に限った方が安全な言葉っちゃ。
まだ把握できていない部分もあるので、分かり次第更新していきます。
関連大分弁
まとめ
- 「くぜ」=くず/余り物
- 割れた物や形が整わなかった物に使う
- 作業や調理のあとに残った切れ端を指すこともある
- 必ずしも捨てる物とは限らず、別の用途に使う場合もある
- 地域や家庭によって、何を「くぜ」と呼ぶかに差がありそう
- 人に向けると非常に強い悪口になるため、使う場面には注意が必要
かぼみの大分弁講座では、
物を分ける時の暮らしの言葉や、使う相手によって意味の重さが変わる大分弁も、これからも一つずつ丁寧に残していきます。
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