大分弁の「まっぽし/まっぽうし」は、まっすぐに/丸見えにという意味で使われる言葉です。
進む方向について「まっすぐ」という時にも、外から中が「まともに見える・丸見えになる」という時にも使われます。
この記事では、
- 大分弁「まっぽし/まっぽうし」の意味
- 生活感のある使い方・例文
- 標準語との違い
- 地域差
をまとめて紹介します。
大分弁「まっぽし(まっぽうし)」とは?

大分弁の「まっぽし/まっぽうし」は、
「まっすぐに」
「まともに」
「丸見えに」
といった意味で使われます。
たとえば、カーテンを開けたままにしている時なら、
「カーテン閉めんと、外からまっぽし見えるで!」
=カーテンを閉めないと、外から丸見えだよ!
という使い方です。
一方、方向を表す時には、
「まっぽし行きよ。」
=まっすぐ行きなさい。
という意味になります。
場面によって訳し方は変わりますが、「途中でそれずに、まともに・まっすぐ」という感覚を持つ言葉として見ると分かりやすいです。
*大分で明確に使われる。佐賀・熊本・長崎など九州各地にも同形語が見られるが、意味には地域差がある
「まっぽし」の意味【大分弁 → 標準語】
まっぽし/まっぽうし=まっすぐに/まともに/丸見えに
ニュアンスのポイント
- 方向なら「まっすぐ」
- 見え方なら「まともに見える/丸見え」
- 隠れるものがなく、はっきり見える時にも使う
- 「まっぽし」と「まっぽうし」という形がある
- 文脈によって標準語への訳し方が変わる
「外からまっぽし見えるで。」
=外から丸見えだよ。
生活感のある例文【意味が分かる形】
「カーテン閉めんと、外からまっぽし見えるで!」
=カーテンを閉めないと、外から丸見えだよ!
「そこをまっぽし行ったら着くで。」
=そこをまっすぐ行ったら着くよ
「窓の前におったら、外からまっぽし見えるわ。」
=窓の前にいたら、外から丸見えだよ
シチュエーション別
- 家の中が見えてしまう時
「そこにおったら、道からまっぽし見えるで。」
=そこにいたら、道路から丸見えだよ
- 道を教える時
「ここからまっぽし行きよ。」
=ここからまっすぐ行きなさい
- 隠れているつもりなのに見えている時
「隠れちょるつもりやろうけど、まっぽし見えちょるで。」
=隠れているつもりだろうけど、丸見えだよ
プロジェクト内のコメントでも、柴犬の後ろ姿について、
「まっぽし、しりんすが見えちょんわ」
という使い方が寄せられました。
この場合の「まっぽし」は、**「まともに見えちょる/丸見えになっちょる」**という感じです。
標準語との違い
- 標準語:まっすぐに/まともに/丸見えに
- 大分弁:まっぽし/まっぽうし
「まっぽし」は、一つの標準語だけに置き換えられる言葉ではありません。
方向についてなら、
「まっぽし行く」
=まっすぐ行く
見え方についてなら、
「まっぽし見える」
=まともに見える/丸見えになる
となります。
つまり、
方向がそれていない
間に遮るものがなく、まともに当たる・見える
という感覚が、二つの使い方につながっています。
そのため、「まっぽし=丸見え」とだけ覚えるより、まず「まっすぐ・まともに」という芯があり、見える場面では「丸見え」と訳される、と考えると使い方が分かりやすいです。
かぼみ目線の一言コラム
「まっぽし」って、「まっすぐ」の意味だけ見とったら、そこまで不思議じゃないんよね。
でも、
「外からまっぽし見えるで!」
になると、一気に「丸見え」になる。
この使い方がおもしろいんよ。
しかもコメントでは、柴犬のお尻まで、
「まっぽし見えちょん」
っち言われちょった😂
「全部見えちょるで!」より、「まっぽし見えちょる」の方が、なんか逃げ場なく見えちょる感じがするんよなぁ。
こういうニュアンスまで含めて残したい言葉やと思うっちゃ。

地域差

大分弁の「まっぽし/まっぽうし」は、「まっすぐに/真正面から/遮るものなく丸見えに」といった意味で使われる言葉っちゃ。
SNSのコメントでは、直入・佐伯・大分市などから使用例が集まった。
「台風がまっぽし向かって来る」
「西日がまっぽしで眩しい」
のように、“まともに・真正面から”という意味でも使われるし、
「カーテン閉めんと外からまっぽうし」
「向こうの人からまっぽうしやわ」
のように、“遮るものがなく丸見え”という使い方も多いんよね。
発音は「まっぽし」だけでなく、
「まっぽうし」
「まっぽーし」
「まっぽぅし」
と伸ばす人がかなり多いみたい。
地域差がおもしろくて、大分市では「祖母が使っていた」「今も使う」という声がある一方、「聞いたことがない」という人も。佐伯でも「今も使う」「ばあちゃんが言いよった」と「弥生では聞いたことがない」が両方あり、市町村単位というより、集落・家庭・世代による差がかなり大きそう。日田では「聞いたことがない」という声も出た。
また湯布院では、「真ん中・中心」のような意味で使う人がいたという珍しい例も。これは別用法の可能性があるけん、地域限定の使い方として見た方がよさそうやね。
豆知識として、この言葉は大分独自ではなく、筑後・久留米・熊本・佐賀・宮崎など九州各地でも使うという声が寄せられた。つまり「大分弁」というより、九州に広くつながる古い生活語のひとつとして見るのがよさそうやね。
昔は普通に使いよったけど「今はなかなか言わん」という声もあり、“意味は分かるけど自分では使わなくなった”世代に移りつつある言葉なのかもしれんね😊
関連大分弁
※「まっすぎい」は形そのものが「まっすぐ」という意味で、「まっぽし」は「まっすぐに/まともに」のように動きや見え方を表す時に使われます。
まとめ
- 「まっぽし/まっぽうし」=まっすぐに/まともに/丸見えに
- 方向については「まっぽし行く=まっすぐ行く」
- 見え方については「まっぽし見える=丸見えになる」
- 「まっすぐ・まともに」という感覚を芯にすると意味が分かりやすい
- コメントでは「まっぽし、しりんすが見えちょん」という生活感のある使用例が寄せられた
- 一方、「初めて聞く」という声もあり、県内でも馴染みに差がある
- 「まっぽうし」という形もある
- 佐賀・熊本でも通じるというコメントがあり、大分独自語とは断定できない
- 県内外の詳しい分布については、今後さらに使用例を集めたい言葉
かぼみの大分弁講座では、
「まっぽし」のように、一つの言葉が「まっすぐ」から「丸見え」までつながるおもしろい大分弁も、これからも実際の声と一緒に一つずつ丁寧に残していきます。
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