別府のジモ泉、長湯の炭酸泉、家族で通った湯まで。かぼみに届いた「また入りたい温泉」
大分県内で、好きな温泉ってどこ?
有名な温泉地でも、近所の銭湯でも、家族湯でも、地元の共同温泉でもいい。そんな呼びかけをしてみると、県内各地からいろんな温泉の名前が集まりました。
別府の竹瓦温泉や浜脇温泉。
長湯温泉や七里田温泉の炭酸泉。
大分市内のアサヒ温泉や、やまなみの湯。
日田、天ヶ瀬、九重、耶馬溪、臼杵、佐伯方面の温泉まで。
ただし、この記事は大分県内の温泉をすべて調べた一覧でも、人気ランキングでもありません。
今回紹介するのは、かぼみの呼びかけを見て、「私はここが好き」と答えてくれた人たちの温泉の記憶です。
名前が多く出たから県内で一番人気、ということでもありません。地域や世代、投稿を見たタイミングによる偏りもあります。
それでも一つひとつの声を見ていくと、大分県民が温泉を選ぶ時に、何を大事にしちょるのかが少し見えてきました。
1)好きな温泉は、「有名な場所」とは限らない

今回の声でまず印象的だったのは、全国的に有名かどうかよりも、
- 家から近い
- 気軽に寄れる
- お湯が自分に合う
- 静かで落ち着く
- 家族でゆっくりできる
- 景色や香りが好き
- 昔から通っている
といった理由で選ばれていたことです。
「一番好きな温泉」と「一番よく行く温泉」が違う人もいました。
好きなのは長湯温泉。
でも、普段よく行くのは大分市内や別府の近場の温泉。
旅行気分で行きたい湯と、仕事帰りに入りたい湯。
家族で行く湯と、一人で静かに入りたい湯。
大分県民にとって温泉は、一つの基準だけで選ぶものではないんやね。
*「大分県民って本当に温泉によくいきよん?」も以前調査しました。
2)別府は、一つの温泉地というより“選択肢の集まり”

やはり多くの名前が挙がったのは別府でした。
竹瓦温泉、浜脇温泉、不老泉、柴石温泉、堀田温泉、熱の湯、ひょうたん温泉、桜湯、鉄輪温泉、明礬温泉、観海寺温泉。
さらに、鶴の湯やへびん湯など、野湯を挙げる人もいました。
同じ別府でも、選ばれる理由はかなり違います。

竹瓦温泉や不老泉には、建物や歴史を含めた“別府らしさ”がある。
浜脇温泉には、料金や営業時間を含めた日常湯としての利用しやすさがある。
柴石温泉には静けさを好む声があり、堀田温泉は車で立ち寄りやすいという声がありました。
鉄輪を「地元やけん一番好き」と挙げる人もいれば、明礬の硫黄の香りに「温泉に来た感じがする」と惹かれる人もいます。
別府温泉という一つの大きな名前の中に、
市営温泉、共同温泉、観光施設、家族湯、野湯、温泉宿
という、まったく違う楽しみ方が並んじょるんよね。
3)長湯・七里田・筌ノ口は、“炭酸泉が好き”という声が強い

別府と並んで目立ったのが、竹田市直入町や九重周辺の炭酸泉です。

長湯温泉が好き。
ラムネ温泉に行く。
七里田温泉の下ん湯が好き。
筌ノ口温泉近くの山里の湯は、炭酸の量がすごい。
そんな声がいくつもありました。
長湯や七里田を選ぶ人の理由は、温泉地の知名度だけではありません。
お湯に浸かると体に細かな泡がつく。
湯の中から泡がぶくぶく上がってくる。
ほかの温泉とは違う感覚がおもしろい。
そうした、入った時に分かるお湯の個性が好かれちょるんやと思います。
今回の呼びかけでは、「別府も好きやけど長湯も好き」という声もありました。別府とは違った魅力を持つ温泉地として、長湯周辺の炭酸泉が親しまれていることが伝わってきます。
4)大分市では、“近くて通いやすい温泉”が強い

大分市内やその周辺からは、日常的に通いやすい温泉の名前が多く挙がりました。
明野のアサヒ温泉。
森町のやまなみの湯。
丹生温泉・和みの湯。
王子温泉。
府内温泉。
新湊温泉。
西方の湯。
天海の湯。
CITY SPAてんくう。
高崎山温泉おさるの湯。
市街地に近い温泉、銭湯らしい雰囲気の湯、サウナや岩盤浴も楽しめる施設など、選択肢はさまざまです。

アサヒ温泉には「スーパー銭湯として楽しい」という声があり、やまなみの湯には、和やかな雰囲気や家族風呂を評価する声がありました。
丹生温泉・和みの湯は、こぢんまりとした雰囲気が好きで、よく通うという声。
西方の湯には別府湾を見渡せる景色、王子温泉には特徴ある泉質、CITY SPAてんくうには街中で温泉やサウナを楽しめる魅力があります。
大分市民にとっては、別府や湯布院まで出かけなくても、生活圏の中に選べる温泉がある。
「家から近い」も、立派な好きポイントなんよね。
5)挾間・湯布院・塚原・湯平にも、それぞれの“好き”がある


由布市方面では、挾間の極楽温泉や竹泉を挙げる声がありました。

湯布院の「束の間」では、コバルトブルーのお湯が好きで、以前の「庄屋の館」という名前の頃から通っていたという声もありました。
湯の色まで含めて記憶に残る温泉は、名前を聞くだけで当時の景色がよみがえりそうです。

湯布塚原温泉・火口乃泉には、温泉そのものの力強さや、火口周辺を含めた迫力を評価する声がありました。

湯平温泉を好きな場所として挙げる声もあります。
湯布院の華やかなイメージだけでなく、挾間、塚原、湯平まで含めて見ると、この地域にもかなり違う温泉の表情があります。
6)家族で選ぶなら、「貸切」「休憩」「温泉以外」も大切

家族湯についての声も多くありました。
やまなみの湯のファミリー風呂。
別府の桜湯。
子どもが小さい頃によく行った大地の湯。
桜湯については、部屋ごとに雰囲気の違う家族湯があり、大浴場とは別の楽しみ方ができるという声がありました。
大地の湯には、家族湯だけでなく、

畳の休憩スペース
食事
焼肉
いちご狩り
ソフトクリーム
子どもが遊べる場所
なども含めた思い出が寄せられました。
家族で温泉へ行く時は、泉質だけで決めるわけではありません。
子どもと一緒に入りやすい。
周囲に気を使わず過ごせる。
お風呂のあとに休める。
食事や遊びも楽しめる。
温泉に入った時間だけではなく、家族で過ごした一日全体が、好きな温泉の記憶になるんやね。
7)湯の色、香り、景色、静けさ。好きになる理由は五感に残る

好きな理由として多かったのが、温泉に入った時の感覚です。
明礬温泉は、硫黄の香り。
束の間は、コバルトブルーのお湯。
臼杵の薬師の湯は、とろりとした湯ざわり。
長湯や七里田は、体につく炭酸の泡。
塚原温泉は、周辺を含めた迫力。
景色で選ぶ人もいます。
西方の湯から見る別府湾。
耶馬溪の紅葉の湯で聞く川の音。
天ヶ瀬の川沿いの湯。
日田の三隈川を眺められる温浴施設。
静かな柴石温泉が好き。
銭湯のような新湊温泉が落ち着く。
小さな和みの湯の雰囲気が好き。

「有名だから好き」ではなく、香りや音、湯ざわり、景色まで含めて、自分の体が覚えちょる。温泉の好みは、かなり感覚的なものなんやと思います。
8)日田・天ヶ瀬・九重・耶馬溪にも、“普段使いの湯”と“出かける湯”がある

日田方面では、琴平温泉、せんらく温泉、はなの樹などが挙がりました。
市街地から少し離れた温泉や、三隈川の近くでサウナや露天風呂を楽しめる施設は、仕事帰りにも立ち寄りやすい存在のようです。
さらに足を延ばせば天ヶ瀬温泉。
天ヶ瀬の川湯を大切な場所として挙げる声もあり、日田市街地の温泉とはまた違う、川と温泉が近い風景が好まれています。
九重方面では、筌ノ口温泉、山里の湯、宝泉寺温泉。

耶馬溪では紅葉の湯が挙がり、広さや利用しやすさ、川の音を聞きながら入れる露天風呂が好きという声がありました。
県外から見れば、すべて「大分の温泉」かもしれません。
でも地元の人にとっては、仕事帰りに行く温泉と、一泊して楽しみに行く温泉は別物なんやね。
9)県北方面では、立ち寄りやすさも魅力になる

県北方面では、赤松温泉を挙げる声がありました。
長距離ドライバーが大型トラックのまま立ち寄りやすいという話もあり、温泉の魅力はお湯や景色だけでなく、駐車のしやすさや道路からの入りやすさにもあります。
ドライブの途中で寄れる。
仕事の移動中に入りやすい。
観光の目的地ではなく、道中の休憩として使える。
こうした温泉も、大分の暮らしや交通の中に自然に溶け込んでいます。
10)臼杵・佐伯では、数が多くないからこそ記憶に残る

臼杵からは、薬師の湯や六ヶ迫温泉が挙がりました。

「市内で選べる温泉が多くないので、なるべくほかの地域の温泉にも行く」という声もありました。
温泉が身近にたくさんある地域とは違い、地元で選べる場所が限られているからこそ、一つひとつの温泉が印象に残るのかもしれません。
県南育ちの人からは、子どもの頃にキャンプで訪れた直川の赤木鉱泉の記憶も寄せられました。現在は名称が変わっているようだという話とともに、幼少期に入った温泉のことは何十年たっても忘れないと語られています。

別府の温泉街に憧れた、という声もありました。
同じ大分県でも、温泉が生活の中にある地域と、温泉へ出かけること自体が特別だった地域があるんよね。
11)閉館した温泉も、“好きだった場所”からは消えない

今回の声には、現在はなくなった施設の記憶もありました。
別府にあったカッパの湯。
素泊まりができて、ゲームを楽しめて、出たメダルを飲食にも使えた。温泉そのものだけでなく、その施設で過ごした時間全体が好きだったという記憶です。

昔の建物だった頃の不老泉が好きだったという声もありました。
建て替えられたり、名前が変わったり、閉館したりしても、好きだった人の中では当時の姿が残っています。
温泉の思い出は、お湯だけではありません。
建物の匂い。
脱衣所の雰囲気。
一緒に行った人。
風呂上がりに食べたもの。
帰り道の景色。
それらが全部重なって、「好きな温泉」になるんやと思います。
12)「特にお気に入りはない」「これから行ってみたい」も大事な回答

全員に、お気に入りの温泉があるわけではありません。

「大分県内に住んでいるけど、特に好きな温泉はない」
「ホテルに泊まって、お風呂が温泉なら入るくらい」
という声もありました。
一方で、

「ラムネ温泉に行ってみたい」
「別府に赴任したばかりなので、これから温泉を巡りたい」
「まだ県内の温泉を4分の1ほどしか回れていない」
という声もあります。
温泉県に住んでいても、温泉との距離感は人それぞれです。
毎週通う人もいれば、旅行の時だけ入る人もいる。
有名な温泉を巡る人もいれば、近所の一軒で満足する人もいる。
今はお気に入りがなくても、これから好きな温泉に出会う人もいます。
「特にない」や「これから探したい」という回答も含めて、大分県民の温泉事情なんよね。
今回、名前が挙がった主な温泉

今回の呼びかけに寄せられた回答の中から、名前が挙がった主な温泉を地域ごとに整理しました。
これは大分県内の温泉を網羅した一覧ではなく、今回答えてくれた方々の「好き」が集まったリストです。
別府市周辺
竹瓦温泉、浜脇温泉、不老泉、柴石温泉、堀田温泉、熱の湯、ひょうたん温泉、桜湯、鉄輪温泉、明礬温泉、観海寺温泉、鶴の湯、へびん湯など。
大分市周辺
アサヒ温泉、やまなみの湯、丹生温泉・和みの湯、王子温泉、府内温泉、新湊温泉、西方の湯、天海の湯、CITY SPAてんくう、高崎山温泉おさるの湯など。
由布市・挾間・湯布院方面
極楽温泉、竹泉、束の間、塚原温泉・火口乃泉、湯平温泉など。
竹田・長湯・九重方面
長湯温泉、ラムネ温泉、七里田温泉・下ん湯、筌ノ口温泉、山里の湯、宝泉寺温泉など。
日田・天ヶ瀬方面
琴平温泉、せんらく温泉、はなの樹、天ヶ瀬温泉の川湯など。
耶馬溪・県北方面
紅葉の湯、赤松温泉など。
臼杵・佐伯方面
薬師の湯、六ヶ迫温泉、赤木鉱泉の思い出など。
このほかにも、家族で通った大地の湯など、それぞれの暮らしに結びついた名前が挙がりました。
※施設名や営業状況、料金、営業時間などは変わる場合があります。訪問する際は、最新の公式情報をご確認ください。

かぼみが教えてもらった、大分県民が好きな温泉リスト
今回のコメントでは、別府の市営温泉や共同浴場をはじめ、大分市内の普段使いの温泉、長湯・七里田の炭酸泉、家族でゆっくり入れる貸切湯など、たくさんの温泉を教えてもらいました。
せっかくなので、コメントで名前が挙がった温泉を、地域別に探せる一覧ページとしてまとめています。
それぞれの温泉について、
- 住所
- SNSで寄せられた感想の要約
- かぼみメモ
- Googleマップで地図や写真を見るリンク
を掲載しています。
「次の休み、どこの温泉に行こうかなぁ」
「近くに、まだ知らん温泉はないかな?」
という時の参考にしてもらえたらうれしいです。
有名な温泉だけでなく、地元で長く親しまれている温泉や、子どもの頃の記憶に残る鉱泉も出てきました。みんなの「好き」が集まると、大分の温泉の幅広さがよう分かるなぁ。
まとめ

大分県民に「好きな温泉はどこ?」と聞いてみると、別府や長湯の有名な温泉だけでなく、近所の銭湯や家族湯、地域の小さな温泉まで、いろんな名前が出てきました。
今回の声から見えたのは、好きな温泉を決めるのは知名度だけではない、ということです。
お湯の泡が好き。
硫黄の香りが好き。
海や川が見える。
家から近い。
家族で入りやすい。
昔、親に連れて行ってもらった。
静かで落ち着く。
好きな温泉も、そこを好きになった理由も人それぞれです。
別府を推す人も、長湯を推す人も、近所の温泉を推す人もいる。
特にお気に入りはないという人や、これからいろんな温泉を巡ってみたいという人もいます。
今回の回答だけで、大分県内の温泉を網羅することはできません。
それでも、かぼみの呼びかけに答えてくれた人たちの声を並べてみると、観光案内だけでは見えにくい、暮らしの中の温泉地図が少し見えてきました。
有名かどうかより、
自分にとって「また入りたい」と思えるかどうか。
それが、その人にとっての好きな温泉なんやろうね。
※この記事は、SNSで行った「大分県内で好きな温泉はどこ?」という呼びかけに寄せられた声をもとに整理したものです。
▶︎ 大分弁の一覧はこちら



