大分弁の「いぬる」は、
その場を離れるときにさらっと使う別れの言葉です。
意味としては
「帰るね」/「お先に」
にあたり、長い挨拶を省いた、軽く区切りをつける表現です。
この記事では、
- 大分弁「いぬる」の意味
- 日常での使い方・生活感のある例文
- 標準語との違い
- 地域差
をまとめて紹介します。
大分弁「いぬる」とは?

大分弁の いぬる は、
「帰る」
「先に失礼する」
という意味で使われる言葉です。
- 主に:退席・帰宅前
- 場面:家庭/職場/集まり
丁寧すぎず、
気を遣いすぎない別れ方ができるのが特徴です。
「いぬる」の意味【大分弁 → 標準語】

いぬる=帰るね/お先に
ニュアンスのポイント👇
- もう行く
- 区切りをつける
- さらっと
「そろそろ、いぬるわ」
は、
「そろそろ帰るね」という意味になります。
生活感のある例文

「明日早いけん、先にいぬるわ。」
=明日は早いから、先に帰るよ
「今日はここまでにして、いぬる。」
=今日はそこまでやって帰るよ
「もう遅いな。いぬるわ。」
=もう遅いな。帰るわ
シチュエーション別
- 家庭
- 「風呂入ってから、いぬる。」
=帰宅後の動線。
- 「風呂入ってから、いぬる。」
- 職場
- 「今日は定時やけん、いぬるね。」
=お先に失礼します。
- 「今日は定時やけん、いぬるね。」
- 集まり
- 「楽しかったわ。そろそろいぬる。」
=名残を残しつつ退席。
- 「楽しかったわ。そろそろいぬる。」
👉 どの例文も
「帰る/お先に」の意味が一読で分かる形です。
標準語との違い
標準語と比べると👇
- 帰るね/お先に失礼します
→ 丁寧・形式的 - いぬる
→ 口語的・自然
大分では
挨拶を短くしても失礼にならん、
ちょうどええ距離感の言葉です。
かぼみ目線の一言コラム
かぼみ的に「いぬる」は、
場の空気を壊さずに抜ける言葉やと思っちょん。
名残惜しくても、
引き止められんように。「いぬる」は、
そのための合図なんよね。

地域差

大分で使われる「いぬる」は、「帰る/その場を去る」という意味。
「もう遅いけん、いぬるで〜」
「はよ、いね!」
「ぼちぼち、いのうか」
コメントが増えてきて、県内でも少し違いが見えてきた。
大分市東部からは、
「子どもの頃、“もういぬるで”と言いよった」
という声。
一方、旧大分市では
「意味は分かるけど使わない」
という人がおり、大分市50代からも
「自分はあまり使わなかったけど、両親世代は使っていた」
という声があった。
同じ大分市でも、地域・家庭・世代で残り方が違うみたい。
久住では、
「いぬる」より「いのう」を使っていた
という聞き取りも寄せられた。
ただ、ここは別の言葉というより、
「いぬる」=帰る
「いのう」=帰ろう
「いね」=帰れ
「いんだ」=帰った
という、一つの“いぬ”系の活用として考えると分かりやすい。
実際コメントにも、
「はよいね!」
「ぼちぼちいのうか」
「あいたー、いんだ」
「もういぬるで」
「いぬんのな?」
と、いろんな形が残っちょった。
日田方面からは「親世代、特に戦前生まれが使っていた」という声もあり、今回全体を見ても、
「今でも現役」という人がおる一方、
「ばあちゃんが言いよった」
「おいちゃんが言いよった」
「昔は使ったけど今は言わない」
というコメントがかなり多い。
なので県内では、「東部はこう、西部はこう」ときれいに分かれるというより、世代差・家庭差がかなり大きい言葉みたい。
そして豆知識。
「いぬ」は新しくできた大分弁ではなく、古語の
「往ぬ/去ぬ」
につながる、とても古い日本語。
古語にも
「いぬ」=去る
「いね」=去れ
という形があり、その言葉が西日本の各地に残ったんよ。
だから大分だけでなく、福岡・熊本・山口・島根・兵庫などにも似た「いぬ/いぬる」が残っちょる。
「はよ、いね!」
なんて聞くと、しんけん方言っぽいけど、
実はものすごく昔の日本語が今の暮らしの中まで残ってきた言葉なんやね😊
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まとめ|「いぬる」は自然に場を離れる大分弁
- 「いぬる」=帰るね/お先に
- 退席・帰宅の合図
- 丁寧すぎない距離感
- 日常会話でよく使われる
かぼみの大分弁講座では、
別れ際の空気まで伝える大分弁も
これからも一つずつ残していきます。
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